【はじめに】
まずは、ダブルスコープの株価チャートをご覧ください。
【短期(2022年~)】
【長期(直近5年間)】
とにかく、短期(2022年)の株価上昇がすごいです。
そして、記憶に新しい2022年9月の、3日連続ストップ安による急落です。
- 同社は2022年、なぜ株価が上昇傾向なのでしょうか?
- 2022年9月、なぜ急落してしまったのか?
- そして今後の将来性はどうなのでしょうか?
このブログでは、そんな疑問を一気に解決いたします。ぜひ最後までお読みください。
ダブル・スコープ Youtube動画のご紹介
ちなみに、2022年9月22日時点で、ダブルスコープの株を買うには、15万円もの多額の資金が必要となります。
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【このブログの筆者ご紹介】
【目次】
- ダブル・スコープ Youtube動画のご紹介
- ダブルスコープについて
- なぜ2022年は株価が上昇しているのか?
- なぜ3日連続でストップ安になるほど急落したのか?
- ダブルスコープの今後の将来性は?
- 株価は、EPS×PERで決まる
- 競合他社のPERから、ダブルスコープの今後株価のレンジを求める
- 理論株価による結論
- 市場規模の急拡大
- 今後の将来性に対する証券アナリストの見立て
- 事業リスク
- アナリスト格付けレーティング
ダブルスコープについて
ダブルスコープの企業情報
設立は2005年と比較的新しいです。連結で1,321人もの従業員がいます。
社長の崔さんはサムスン電子出身の韓国人で、神奈川県で創業したという珍しいタイプの起業家です。
創業6年の2011年に当時の東証マザーズへ上場し、2015年に東証一部へ鞍替えしました。
本社所在地 | 東京都品川区大崎5-1-11 住友生命五反田ビル |
業種分類 | 電気機器 |
設立年月日 | 2005年10月 |
上場年月日 | 2011年12月 |
決算 | 12月末日 |
従業員数(連結) | 1,321人 |
ダブルスコープの事業内容
ダブルスコープは、「リチウムイオン二次電池用セパレーター(絶縁材)」の専業メーカーです。
韓国で生産、韓国電池大手が主な取引先となっています。
セグメントは、セパレーターの単一セグメントです。
そもそも、ダブルスコープ社が提供している、「リチウムイオン電池」の「セパレーター」とは、どんなものでしょうか?
先にそちらを解説いたします。
そもそもリチウムイオン二次電池とは?
リチウムイオン電池は、正極と負極を持ちその間をリチウムイオンが移動することで充放電を行う電池のことです。
一般に、くりかえし充放電が可能なものを二次電池、使い切りのものは一次電池と呼ばれます。
大容量の電力を蓄えることができ、身近なものだと携帯電話やPCのバッテリー、産業用ではロボットや工場・車など幅広い用途で使用されています。
また、「二次電池」とは、繰り返し充放電ができる電池を指します。「蓄電池」ともいいます。
(出典:https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/battery/scib/product/module/sip/download/batteryschool/episode1.html)
そもそもセパレーターとは?
セパレータとは、以下のことを指します。
- 正極と負極の間に設置される。
- リチウムイオンを透過し、かつ正極と負極との接触を防ぐ(内部短絡防止)ことができる多孔質構造を持つ材料。
セパレータには、その基本的な機能から電気絶縁性、イオン伝導性が必須です。
リチウムイオンが流れ続けると、発熱により異常反応が連鎖的に生じ、爆発や発火の危険性が高まります。
この危険性を低減するため、セパレータには以下の機能が求められます。
- 異常発熱時にリチウムイオンの流れを遮断する機能(シャットダウン機能)
- シャットダウン後の異常発熱による内部短絡を防ぐ高温形状保持性能(耐熱性)
(出典:https://engineer-education.com/lithium-ion-battery13_separator/)
ダブルスコープの業績
続いて、業績です。
22年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結業績は、以下の好決算でした。
- 売上高202億円(前年同期比59.2%増)
- 営業利益は27.6億円(前年同期は1.1億円の赤字)
主力のリチウムイオン二次電池セパレータ事業は、「欧米を中心とした景気回復の基調」と「電気自動車(EV)市場の安定成長」に支えられています。
ゆえに、民生系用途および車載系用途ともに、主要顧客の需要が安定して伸び、販売数量が期初計画を上回りました。
(出典:SBI証券 2022年8月29日更新)
【通期】
【四半期】
また、直近の決算では、22年12月期の連結業績予想の上方修正もなされました。
- 売上高は380億円→440億円(前期比46.8%増)へ。
- 営業利益は50億円→55億円(同2.9倍)へ。
株価関連情報/株価チャート(2022年9月9日時点)
まずは、株価関連情報です。
まず、時価総額は1,576億円あります。
合わせてPERは、52倍もあります。
配当利回りは-%のため、配当はありません。
また、ダブルスコープといえば、なんといっても「出来高の多さ」です。
例えば、2022年9月9日の出来高トップ10をみると、6位に位置しています。
このようにダブルスコープは最近ほぼ毎営業日、ランキング上位に食い込んでおります。
2022年6月以降は、日々の出来高が2,000万株を超える日も多いです。
株価の変動要因については、後ほどふれます。
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ダブルスコープの平均年収
同社の平均年収は、会社四季報によると「663万円」との記載があります。
ダブルスコープの採用状況
同社は連結で、1,321名もの社員数がいます。
同社の採用サイトを見ると、現在は募集を停止しているようです(2022年9月11日時点)。
https://w-scope.co.jp/company/recruit.html
今後募集が再開したときのために、サイトから直接の応募もできますが、より合格確率をあげるには、以下のエージェントに相談した上で、応募することがオススメです。
無料なので、是非お気軽に利用してみてください。
・パーソルキャリア
(どちらも画像クリックすると、ページが開きます)
なぜ2022年は株価が上昇しているのか?
結論からいうと、下記2点により株価が上昇しています。
- 営業利益の黒字化
- 売上の高成長
1.営業利益の黒字化
これまで売上は順調に成長していたものの、利益がずっと数十億円単位の赤字が続いていました。
しかし、2021年12月期では、ついに営業利益が黒字になりました。
(経常利益、最終利益は引き続き赤字)
なぜ営業利益が黒字になったかの要因は、同社の決算説明資料にもグラフが載っております。
一言でいうと、販売数量が増加したためです。
つまり、営業面における損益分岐点を越えた、ということです。
今後も、販売数量が増加することは間違いないため、黒字がどんどん大きくなることでしょう。
2.売上の高成長
ダブルスコープは現在、東証プライム市場に属しています。
プライム市場の企業は、殆どが成熟企業であり、毎年の成長率は低いです。
しかしながら、ダブルスコープの四半期ごとの売上推移をみてください。
直近の売上高は、前年同期比で+71.2%の伸びとなっています。
ここまでの伸びはすごいです。
そして、後ほど将来性のところで触れますが、今後もこの高成長は維持されると考えます。
なぜ3日連続でストップ安になるほど急落したのか?
きっかけはご存じの方も多いと思いますが、韓国子会社の上場による時価総額が、想定よりも不調に終わったためです。
具体的には、このような内容です。
- 上場時の時価総額は2兆200億ウォンとなる。
- 公開価格の予定範囲から上場時時価総額は2.7兆ウォンから3.4兆ウォンになるとみられていた。
- 結果、2割程度期待水準を下回る形とみられる。
(出典:株探)
ただ、2割下回っただけで、3日連続でストップ安になる材料かというと、そこまでのネガティブ内容ではありません。
真の理由は、「高値づかみした個人投資家のパニック売り」と「機関投資家の空売り介入」が、背景にあります。
1日目のストップ安が起きてから、2日目も約定しないと確信した外資系証券会社を中心に、空売りを仕掛けまくりました。
これが多くの個人投資家の売りを呼び、パニックのような状況で、売り注文が殺到しました。
ダブルスコープの今後の将来性は?
ここまで急落した同社の株価ですが、多くの投資家が知りたいのは、今後の展開や将来性でしょう。
これだけ多くの人が注目している銘柄のため、ちょっとした噂で乱高下する可能性があります。
ただ、そこはどうなるか読めないため、ここでは「ファンダメンタル」の面で分析をしたいと思います。
分析の手順は以下の通りです。
ちなみにこの方法は、ダブルスコープだけでなく、別の銘柄にも適用できるため、是非参考にしてください。
株価は、EPS×PERで決まる
まず株価というのは、ファンダメンタル的には、株価=「EPS」×「PER」で決まります。
EPSは同社から公表されている予想値を使います。
予想値は、同社の決算短信、または株探に記載があります。
決算短信 https://ssl4.eir-parts.net/doc/6619/tdnet/2172725/00.pdf
株探 https://kabutan.jp/stock/?code=6619
次に、PERを株探で見ると、すでに28.5倍と記載があります。
これは株価が1,550円とでているため、このようにPERが求められます。
EPS×PER=株価
→PER=株価÷EPS
こうしたことから、未来の株価を予測する場合は、PERを動く変数として、計算する流れになります。
では、ダブルスコープのPERは、どのくらいが適切なのでしょうか?
そのヒントは、競合他社にあります。
競合他社のPERから、ダブルスコープの今後株価のレンジを求める
株探にて、「リチウムイオン電池部材・部品関連が株式テーマの銘柄一覧」をみると、計76銘柄の会社がでてきます。
ここにPERがありますので、単純平均すると、およそ12倍です。
このPER12倍と、EPSを掛け合わせると、どうでしょう。
なんと理論株価は「653円」になってしまいます。
これは現在の半値以下ですね。。。
理論株価による結論
結論として、ファンダメンタル的には、株価はまだ下落余地があります。
ゆえに、「3日連続ストップ安したから、今が底」とは思わないほうが良いです。
仮に、株価653円(PER12倍)まで下落したら、底が近づいたと考えられます。
(そもそもここまで下げてほしくないですが・・・)
では、同社のPERは、業界平均の12倍にまで下落する可能性はあるのでしょうか?
私は全くそうは思いません。その理由を以下で解説いたします。
市場規模の急拡大
その理由は、納入先の製品の市場規模が今後急拡大するからです。
ダブルスコープはリチウムイオン二次電池用セパレータに特化し、以下の製品など多様な分野で利用されています。
- 国内外のESS(エナジー・ストレージ・システム)
- 携帯電話
- ノートパソコン
- 電気自動車(EV)、ハイブリッドカー(HEV)など
例えば「電気自動車(EV)」は、伸びがすさまじいです。
世界では、テスラをはじめ電気自動車の開発が急ピッチで進んでおります。
- EVの市場規模は2021年は469万台だったものが、2035年に5651万台と予測。12倍もの成長見込みとなった。
- 2035年には、新車販売台数全体の半数以上を占める見通しとなった。
【EV 市場規模見通し】
(出典:富士経済)
他にも「スマートフォン」も市場拡大が著しいです。
- 世界のスマートフォン市場は、2020年から2027年にかけて毎年9.5%成長の見込み。
- 要因は、スマートフォンの需要の高まり、一人当たりの可処分所得の増加、COVID-19の大流行の中でデジタルプラットフォームでのスマートフォンの採用の増加。
- 世界の総出荷台数は2020年に13億3,130万台に達し、今後数年間で毎年10.5%増加すると予想される。
(出典:Report Ocean)
今後の将来性に対する証券アナリストの見立て
また、同社には2社の証券アナリストがついておりますが(後述あり)、その中でレポートの一例をご紹介します。
SBI証券では、投資判断を下記の点から「強気」としています。(2022年8月29日更新)
- 22年12月期の連結業績予想は、売上高が380億円から440億円(前期比46.8%増)に、営業利益が50億円から55億円(同2.9倍)に引き上げられた。
- 主力のリチウムイオン二次電池セパレータの販売が順調に伸びている。
- 原材料、エネルギー価格の上昇は続いているが、円安や新製造ラインの稼働などでカバーできる見込み。
- 「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況」については解消の道筋が見えてきた。
- 負債削減による財務体質の改善、韓国子会社の黒字化など状況は改善しつつある。
ダブルスコープのリスク
ダブルスコープは、自社が把握しているリスク情報をホームページで公表しています。
直近の決算では、合計20項目ものリスクを掲載していますが、とりわけ発生可能性が一定割合であり得るものは、以下の通りです。
- リチウムイオン二次電池用セパレータへの収益の依存について
- 技術革新とライフサイクルの短期化について
- 原材料及び燃料の価格変動に関するリスク
- 特定仕入先への依存に関するリスク
- 顧客の集中に関するリスク
- カントリーリスクについて
- 継続企業の前提に関する重要事象等
ダブルスコープの格付けレーティング・目標株価
続いて、2022年以降の格付け推移です。
SBIが、とにかく買い継続を続けており、目標株価も軒並み上昇しています。
【最後に】
今回のダブルスコープ特集、いかがでしたでしょうか?
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